ネットワークのアドレス変換のNAT、NAPTの違いについてです。
目次
NAT
ネットワークアドレスの変換を行う技術です。
NATは、Network Address Translationの略です。
流れ
PCからルーターのNAT機能を使用して送受信するときの概念図です。
- ①と②は、PCからサーバへの送信時の流れで、②で送信元のプライベートIPアドレスをルーターのグローバルIPアドレスに変換します。
- ③と④は、サーバからPCへの受信時の流れで、④で送信先のルーターのグローバルIPアドレスをプライベートIPアドレスに変換します。
NATの問題点
- プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスが1対1で対応するためプライベートネットワークのPCが増えると対応できません。
NAPT
ネットワークアドレスの変換に加えてポート番号も変換する技術です。
NAPTは、Network Address Port Translationの略です。
送信
PCからルーターのNAPT機能を使用してサーバへ送信するときの概念図です。
- ①は、PCが2台ありそれぞれサーバにアクセスしに行きます。その際ポート番号が同じだったとします。
- ②は、送信元のPC1とPC2のプライベートIPアドレスの変換とPC2の方のポート番号を変換しています。
- サーバは、このIPアドレスとポート番号によってそれぞれのPCを判別できます。
受信
サーバからルーターのNAPT機能を使用してPCへ送信するときの概念図です。
- ③は、サーバが送信先に送信します。
- ④は、ルーターがPCからサーバへ送信したときの送信元の情報(PCの情報)を覚えていてそのIPアドレスととポート番号に戻しています。
(関連)ポートフォワード
関連で似ている機能のポートフォワードについてです。
以下は、PCからサーバへポートフォワードで送信するときの概念図です。
- ポートフォワードとは、ルータの転送設定のことです。
- 特定のポート番号のときだけサーバ等に通信が届くようにルータに設定します。
- プライベートネットワーク内にWebサーバなどを立てて外部に公開する場合などで使用します。
リンク
以下は、Wikipediaのネットワークアドレス変換のリンクです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%82%A2%E3%83%89%E3%83%AC%E3%82%B9%E5%A4%89%E6%8F%9B
関連の記事
SMTPとPOPとIMAPの違い(メールのプロトコル)
Webサーバに接続するまでの流れとポート番号
DNSの仕組みの概要
L2スイッチとL3スイッチとルーターの違い
ARPプロトコル(MACアドレスを取得する)
VPNの概要(インターネットVPNとIP-VPNの違い)
プロキシサーバとリバースプロキシサーバの違い
「HTTPリクエスト」と「HTTPレスポンス」