損益計算書とは(粗利/営業利益/経常利益)

損益計算書は、P/Lとも呼ばれ会社の売上や利益等がわかる決算書です。
P/Lは、Profit and Loss Statementの略です。

用語 損益計算書の構造イメージ
  売上高
  売上総利益(粗利)
  営業利益
  経常利益
  当期利益

損益計算書の構造イメージ

売上高

売上高は、本業で稼いだ金額です。

本業ではない株の売買等の金額は含みません。

商品販売時やサービス提供時に計上し、お金が入ってくる時期とはずれが生じます。(実現主義)

売上値引等を控除する前の総売上高と、売上値引等を控除した純売上高があります。

売上高≒IFRSの売上収益

※お金が入った時点とする場合は現金主義です。

 

IFRSとは

国際会計基準です。決算をIFRSで行うと海外からの資金調達がしやすくなります。

現時点では、日本企業の多くは日本会計基準を採用しています。

アメリカには米国会計基準がありますが、日本の企業でも採用できます。

 

売上総利益(粗利)

売上総利益 = 売上高 - 売上原価

売上総利益は、売上高から売上原価を引いた額です。粗利、粗利益とも呼ばれます。

売上原価は、仕入れの費用や商品を作るのに掛かった費用で、提供したサービスや商品と紐づけできるものです。

売上原価は、売上によって費用が変動するので変動費です。

保管中に紛失した商品や商品の価値が下がった損失(評価損)も売上原価に含まれます。

費用収益対応の原則

売れた商品のみが売上原価になります。売れなかった商品は売上原価になりません。

 

営業利益

営業利益 = 売上総利益 - 販売費及び一般管理費

営業利益は、売上総利益から販売費及び一般管理費を引いた額です。販管費とも呼ばれます。

販売費及び一般管理費は、給料、水道光熱費、家賃、広告宣伝費、交通費、通信費、接待交際費、減価償却費、貸倒引当金等です。

販管費は、売上によって費用は変動せず一定なので固定費です。

売上原価は商品やサービスとひも付きますが、販管費は、間接的にかかる費用です。

減価償却費とは

建物や車を使用することにより価値が減少した分を指します。
売上を上げるために使用された金額という考え方です。

実際には金額を支出しない→営業利益は減る→税金が減りお金が残ります。

貸倒引当金とは

売上の代金で回収できなくなるかもしれない分を計上しておくことです。

 

経常利益

経常利益 = 営業利益-営業外費用+営業外収益

経常利益は、営業利益から営業外費用を引き、営業外収益を足した額です。経常(けいつね)とも呼ばれます。

営業外費用は、本業以外の費用を指し、金融資産の損失や銀行からの借金や支払いの利息や株式の値下がり等です。

営業外収益は、本業以外の収益を指し、金融資産の儲けや預金の利息や株式の値上がり等です。

 

当期利益

当期純利益 = 経常利益-特別損失+特別収益-法人税等

当期純利益は、経常利益から特別損失を引き特別収益を足し法人税を引いたものです。

特別利益と特別損失は、数年に1度しか発生しない収益や費用です。

関連の記事

国債とは(長期金利と利回りとオペレーション)
サブプライム住宅ローン危機の概要

△上に戻る