プラチナ(platinum)の歴史的な意味と用途

目次

歴史的な意味

  • 古代・・・装飾品に使用される
  • 16世紀・・・スペイン人により発見されるが「金の不純物」として軽視
  • 18世紀・・・ヨーロッパで科学研究の対象、貴金属として認知
  • 19世紀・・・王族・貴族の宝飾品、南アで鉱床発見
  • 20世紀以降・・・宝飾品・投資対象・産業利用、金を超える「最上級の象徴」へ
    →プラチナチケット、プラチナ会員

白金とも呼ばれます。


Crystals of pure platinum grown by gas phase transport.
Periodictableru, CC BY 3.0, via Wikimedia Commons

 

1.貴金属・装飾品

指輪・ネックレス・時計
→ 変色しにくく、美しい白い光沢が長持ちするため、高級ジュエリーに多用

資産用(プラチナ地金・プラチナコイン)
→ 金と同じように投資対象

 

プラチナ地金(じがね)

精製された純度の高いプラチナ(金属の塊・インゴット)のことを指します。

地金とは、宝飾品や工業製品に加工される前の素材のことです。

 

2.産業用触媒

自動車の排ガス浄化装置
→ プラチナは有害ガス(CO・NOx・HC)を無害化する触媒として使われる

化学工業
→ 硝酸製造(アンモニア酸化反応)、石油精製、シリコン製造などで触媒として活躍

 

3.医療分野

抗がん剤(シスプラチン、カルボプラチンなど)
→ プラチナ化合物はDNAに作用し、がん細胞の増殖を抑える

医療機器(ペースメーカー電極、ステントなど)
→ 生体適合性が高く、体内で腐食しにくい

 

4.電子・工業材料

電子部品(電極、コンデンサ)
→ 高耐久性・安定性を活かして使用

磁気記録材料
→ ハードディスクの記録層に利用されることもある

センサー
→ 酸素センサーや温度センサー(熱電対)に使用

 

5.環境・エネルギー

燃料電池の触媒
→ 水素と酸素を反応させて電気をつくる「水素燃料電池」の電極触媒

水素製造
→ 水の電気分解で効率的に水素を発生させる触媒

 

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