目次
マルウェアとは
マルウェア(Malware)とは、悪意のある目的で作成されたソフトウェアの総称です。
情報の窃取、破壊、不正操作、金銭要求などを目的として動作します。
代表的な目的は以下です。
- 情報窃取(認証情報・クレジットカードなど)
- システム破壊・妨害
- 遠隔操作(ボット化)
- 金銭要求(ランサムウェア)
マルウェアの種類
| 種類 | 分類軸 | 特徴 | 拡散方法 | ユーザー操作 |
|---|---|---|---|---|
| ウイルス | 振る舞い | 寄生型 | ファイル | 必要 |
| ワーム | 振る舞い | 自己増殖 | ネットワーク | 不要 |
| トロイ | 振る舞い | 偽装 | ダウンロード | 必要 |
| ランサム | 目的 | 金銭要求 | 多様 | 多くは必要 |
| スパイ | 目的 | 情報収集 | 多様 | 不要な場合あり |
| アドウェア | 目的 | 広告表示 | バンドル | 必要な場合あり |
| ルートキット(※1) | 隠蔽 | 検知回避 | 他マルウェア経由 | 不要 |
| ファイルレス | 動作 | メモリ常駐 | 脆弱性・スクリプト | 不要 |
| ボットネット(※2) | 構造 | 遠隔操作 | 感染後C2接続 | 不要 |
※1:ルートキットは他のマルウェアを隠蔽するための技術・ツールであり、単体のマルウェアではありません。
※2:ボット(Bot)とは、マルウェアに感染して外部から遠隔操作可能になった端末の状態を指します。
これらのボットがネットワークとして連携したものをボットネット(Botnet)と呼びます。
ウイルス(Virus)
他のプログラムに寄生して増殖するマルウェアです。
- 実行ファイルやファイルに感染
- ユーザー操作がきっかけで感染
- 古典的だが現在は減少傾向
ワーム(Worm)
ネットワークを通じて自己増殖するマルウェアです。
- 自動的に拡散(ユーザー操作不要)
- 脆弱性を利用して感染
- 大規模感染を引き起こす
トロイの木馬(Trojan)
正規ソフトを装って侵入するマルウェアです。
- ユーザーに実行させることで感染
- バックドア・情報窃取などを実行
- 現在の主流マルウェアの一つ
ランサムウェア(Ransomware)
データを暗号化し、復号と引き換えに金銭を要求します。
- ファイルを暗号化
- 復号キーと引き換えに身代金要求
- 企業被害が非常に多い
スパイウェア(Spyware)
ユーザーの情報を密かに収集するマルウェアです。
- キーログ取得
- ブラウザ情報収集
- 認証情報の窃取
アドウェア(Adware)
広告表示を目的としたソフトウェアです。
- 過剰広告表示
- ブラウザ改ざん
- 一部はマルウェアとして扱われる
ルートキット(Rootkit)
システム内部に潜伏し、検知を回避する技術です。
- 管理者権限レベルで動作
- マルウェアの隠蔽に使用
- 検知が困難
ファイルレスマルウェア(FilelessMalware)
ファイルを残さずメモリ上で動作するマルウェアです。
- ディスクに痕跡を残さない
- 正規ツール(PowerShellなど)を悪用
- EDR対策が重要
ボットネット(Botnet)
感染端末を遠隔操作する仕組みです。
- C2サーバーから指示を受ける
- DDoS攻撃やスパム送信に利用
- 複数マルウェアと組み合わせて使用される
C2サーバーとは、マルウェアに感染した端末(ボット)に対して外部から命令を送り、状態を管理・制御するためのサーバーです。
代表的なマルウェア事例
| WannaCry | ワーム型ランサムウェア(大規模感染) |
| Emotet | トロイ型マルウェア(メール経由で拡散) |
| Zeus | 金融情報を狙うスパイウェア |
感染経路
- メールの添付ファイル(特に.zipや.exe)
- フィッシングサイトや偽のダウンロードリンク
- USBメモリなどの外部媒体
- ソフトウェアの脆弱性(未更新のOS・アプリなど)
- 不正なアプリのインストール(スマホも含む)
感染の兆候
- パソコンやスマホの動作が急に重くなる
- 身に覚えのないソフトがインストールされている
- ブラウザが勝手に広告や別サイトを表示する
- ファイルが勝手に暗号化されて開けなくなる
- セキュリティソフトが無効化されている
対策方法
| 対策内容 | 説明 |
|---|---|
| セキュリティソフトの導入 | ウイルスやスパイウェアを自動検出・駆除 |
| ソフト・OSの定期的な更新 | 脆弱性を突かれないようにする |
| 不審なメール・リンクを開かない | 特に「.exe」「.js」「.zip」などの添付に注意 |
| パスワードを強化・多要素認証を使う | 被害時の二次被害を防ぐ |
| バックアップの取得 | ランサムウェア対策として重要 |
| 公共Wi-Fiでの重要操作を避ける | 通信の盗聴や中間者攻撃のリスクあり |
ランサムウェアの事例
| KADOKAWA(2024年) | ニコニコ動画、出版、物流システムに影響 |
| アサヒグループホールディングス(2025年) | 物流システムに影響 |
| アスクル(2025年) | オンラインでの注文受付や出荷作業に影響 |
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