AWSのEC2のLinuxにntpdのインストールと時刻ずれを修正するサンプルです。
目次
サンプル | 概要 |
ntpをインストールする | |
ntpdを開始する | |
時刻ずれを修正する |
概要
- ntpとはNetwork Time Protocolの略で時刻情報を同期するプロトコルです。
- ntpdはntpのデーモンです。
- AWSのEC2のLinuxにインストールします。
ntpをインストールする
1.rootユーザーに変更します。
[ec2-user@ip-10-0-10-4 ~]$ sudo su -
Last login: Sat Jul 30 03:09:47 UTC 2022 on pts/0
[root@ip-10-0-10-4 ~]#
2.yumコマンドでntpをインストールします。
[root@ip-10-0-10-4 ~] yum -y install ntp
3.設定ファイル(/etc/ntp.conf)のバックアップをとります。
[root@ip-10-0-10-4 ~] cp -p /etc/ntp.conf /etc/ntp.conf.org
cp -pの-pは、コピー元のシンボリックリンクをたどらないオプションです。
4.設定ファイルを修正します。
[root@ip-10-0-10-4 ~] vi /etc/ntp.conf
ntp.confの中身は以下のようにします。
driftfile /var/lib/ntp/drift
server ntp1.jst.mfeed.ad.jp
server ntp2.jst.mfeed.ad.jp
server ntp3.jst.mfeed.ad.jp
1行目のdriftfileは、時刻のずれを記憶します。
2-4行目は、無料で利用できるPublic NTPサーバです。
https://www.mfeed.ad.jp/ntp/overview.html
ntpdを開始する
1.ntpdの状態を確認します。
[root@ip-10-0-10-4 ~] systemctl status ntpd
● ntpd.service - Network Time Service
Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/ntpd.service; disabled; vendor preset: disabled)
Active: inactive (dead)
4行目は、Active:inactiveになっており停止状態です。
2.ntpdを開始します。
[root@ip-10-0-10-4 ~] systemctl start ntpd
systemctl startで開始します。
systemctl status ntpd | サービスの状態を確認する |
systemctl start ntpd | サービスを起動する |
systemctl stop ntpd | サービスを停止する |
systemctl restart ntpd | サービスを再起動する |
systemctl enable ntpd | サービス自動起動を有効にする |
systemctl disable ntpd | サービス自動起動を無効にする |
systemctl is-enabled ntpd | サービス自動起動の設定を確認する |
3.ntpqコマンドで時刻同期状態を確認します。
[root@ip-10-0-10-4 ~] ntpq -p
remote refid st t when poll reach delay offset jitter
==============================================================================
+ntp1.jst.mfeed. 133.243.236.17 2 u 54 64 377 3.162 +5.311 4.813
*ntp2.jst.mfeed. 133.243.236.18 2 u 58 64 377 2.302 +4.910 4.541
+ntp3.jst.mfeed. 133.243.236.19 2 u 58 64 377 2.851 +5.159 5.855
[root@ip-10-0-10-4 ~]
5行目の左端にあるアスタリスク(*)の行は、現在参照中のNTPサーバーです。
+は接続可能なNTPサーバーです。
同期は、時間が即座に反映はされません。徐々に時間が調整されます。
時刻ずれを修正する
1.ntpdateをインストールします。
[root@ip-10-0-10-4 ~] yum -y install ntpdate
2.テストとして日時を修正します。
[root@ip-10-0-10-4 ~] date --set "2022/07/28 15:15:00"
Thu Jul 28 15:15:00 JST 2022
[root@ip-10-0-10-4 ~] date
Thu Jul 28 15:15:01 JST 2022
3.ntpdを停止します。
[root@ip-10-0-10-4 ~] systemctl stop ntpd
4.ntpdateで同期します。
[root@ip-10-0-10-4 ~] ntpdate ntp2.jst.mfeed.ad.jp
30 Jul 16:19:50 ntpdate[8904]: step time server 210.173.160.57 offset +176675.721555 sec
5.日時を確認します。現在日時に修正されています。
[root@ip-10-0-10-4 ~]# date
Sat Jul 30 16:19:52 JST 2022
6.ntpdを開始します。
[root@ip-10-0-10-4 ~] systemctl start ntpd
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