ITシステムの要件定義書作成イメージ

目次

要件定義を行う

  • 要件を言語化して定義し要件定義書にまとめる。
  • 対象の範囲を明確にする。
  • 隠れた要求や暗黙の要求も明らかにする。
  • 開発側(ベンダー等)が要件定義をリードする。
  • 要件定義の完了時点で工数の見積もりができるようにする。
  • 後工程の作業ができるようにする。
  • 会議の合意内容は議事録をとり顧客側とベンダー側双方が承認し要件定義書に反映する。

要件定義書のイメージ

システム化の要件を機能要件と非機能要件でまとめます。

機能要件

実現したい要件です。

1 システムの目的・背景・効果
2 システムの全体図と範囲 システム化する範囲を明確にする。
ベンダー間連携が必要な箇所は範囲を明確にする。
3 現業務フロー  
4 現状の課題と解決方針  
5 新業務フロー  
6 機能要件一覧 機能を一覧にしてまとめる。工数見積に使用する。
7 システム構成図、ネットワーク構成図、DFD等。
8 画面要件
9 帳票要件
10 データ出力要件 CSV出力等。

 

非機能要件

機能以外の要件です。システムの使いやすさや信頼性、運用に関わります。

可用性 システムを継続的に利用可能とする要件
稼働率、冗長構成、フェイルオーバー時間
性能要件 システム性能の要件
同時接続数1000ユーザ、レスポンス時間、バッチ処理時間、画面応答時間は3秒以内
業務データ量 通常・繁忙期を考慮する
保守性 ログ設計、障害時切り戻し手順
運用要件 運用時間帯(サービスの時間は24時間、月1回メンテ有り等)
バックアップの方針、バックアップのデータ保持期間、計画停止ありなし
運用監視、アラート通知、死活監視、ログ監視、リソース監視
保守契約、OS、アプリのアップデート、DBのバックアップ
移行要件 データ移行方法、リハーサル計画、旧システム併用期間
データの種類(マスタ/データ)、対象件数を明らかにする。
セキュリティ アクセス制御、通信暗号化、監査ログ
セキュリティ対策の検討、不正追跡・監視の方法、
ログの取得と保存期間
法令・規制対応 個人情報保護、電子帳簿保存法等

プロジェクト計画書のイメージ

プロジェクトを進めるための計画書。

1 プロジェクトの概要・範囲 プロジェクト概要、開発システム概要
2 体制/リソース予定/役割 役割分担を決める。人の名前を入れて責任をはっきりさせる。
3 マイルストーン/スケジュール管理 各工程の定義と終了条件
4 コミュニケーション管理 会議体(定例、個別)、議事録、課題管理 進捗管理(遅れた時の対応方法)、資料共有方法、TODO
5 リスク管理 プロジェクトを進める上で想定されるリスクを洗い出す。
6 進捗管理 遅延、オンスケ、前倒し
全体に影響があるか
7 課題管理 解決していな課題は明確にする
8 変更管理 仕様変更が起きたときの取り決め
9 パートナー管理 会社名、契約形態、期間、作業場所
10 品質管理 レビュー時の指摘項目数や単体結合テスト時のバグ数から品質の数値を算出する。
レビュー密度、不具合検出率。
11 納品物  納品物を定める。要件定義書、外部設計書、内部設計書、プログラム一式、試験計画書、試験成績書、
移行計画書、移行報告書、方式設計書(インフラ)、操作マニュアル、品質報告書

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IT業界 システム開発で使用される名称と略語

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