DNSフォワーダとは

目次

DNSフォワーダとは

DNSフォワーダとは、問い合わせを受けた際に、自分で解決できない名前解決を上位DNSサーバへ転送する仕組みです。

ただし、すべてを転送するわけではなく、以下の優先順位で動作します。

自分が権威を持つゾーン → 自分で応答(権威DNSとして応答)
キャッシュに存在 → キャッシュから応答
それ以外 → 上位DNSへ転送(フォワード)

 

DNSフォワーダを使う理由

  1. パフォーマンス向上(キャッシュ共有)
    社内の複数クライアントが同一のDNSフォワーダ(キャッシュDNS)を利用することで、キャッシュが共有され、同一名前解決に対する上位DNSへの問い合わせ回数を削減できる
  2. セキュリティ統制
    外部DNSへの通信を一箇所に集約し、セキュリティ制御しやすい
  3. 運用簡略化
    各サーバで個別にDNSの再帰処理や設定を持つのではなく、DNSフォワーダに集約することで、設定・管理・通信を一元化できる

DNSフォワーダの動作イメージ

フォワーダあり

クライアント

社内DNS(フォワーダ機能あり + キャッシュ)

(キャッシュなしの場合)

上位DNS(ISP / Public DNS)

応答

 

フォワーダなし(再帰DNSがルートサーバから順に反復問い合わせを行い、名前解決を完結させる)

クライアント

社内DNS(再帰DNS)

(キャッシュなしの場合)

DNS階層(ルート → TLD → 権威)

応答

 

DNSの役割

種類 役割
権威DNS 自分のゾーン情報に対して正式な回答を返す
再帰DNS(キャッシュDNS / フルサービスリゾルバ) クライアントの代わりに名前解決を最後まで実施
DNSフォワーダ(※) 問い合わせを上位DNSへ転送する機能

DNSフォワーダは、再帰DNSが自力でルートから問い合わせを行う代わりに、指定した上位DNSへ問い合わせを転送する動作モードの一つです。

社内ネットワークでの構成例

①社内ドメインの解決

クライアント

社内DNS(権威 + キャッシュ)
↓(社内ゾーンに一致)
応答

 

② 外部ドメインの解決(フォワーダ利用)

クライアント

社内DNS(フォワーダ機能 + キャッシュ)
↓(未解決の場合)
上位DNS(ISP / 8.8.8.8 など)

応答

AWSの名前解決の例

①VPC内部解決

EC2

AmazonProvidedDNS(Route 53 Resolver=再帰DNS)

・Private Hosted Zone(権威DNSデータ、Route 53:ユーザ管理)
・AWS内部DNSゾーン(EC2内部名 / サービス名、AWS内部管理)

AWS内部DNSゾーンとはAWSが内部的に管理している名前解決情報です。
例:EC2の内部DNS名(ip-10-0-0-1.ec2.internal)

 

②外部ドメイン解決

EC2

AmazonProvidedDNS(Route 53 Resolver=再帰DNS)

(キャッシュ確認・未解決の場合)

外部DNS(ルートDNS → TLD → 権威DNS)へ再帰的に問い合わせ

応答

 

③オンプレミス連携(条件付きフォワーダの例:特定ドメイン一致時にフォワードする)

EC2

AmazonProvidedDNS(Route 53 Resolver=再帰DNS)

(Resolverルール一致時にOutbound Endpointへ転送する)

オンプレDNS

社内サーバ

Route 53 Resolverは、VPC内の再帰DNSサービスであり、Resolverルールとエンドポイントを使うことで、外部DNSへの条件付きフォワーディングが可能です。

関連の記事

DNSの仕組みの概要(ドメイン・ネーム・システム)

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